2010年10月31日

ミヤマクワガタ

P1010521_convert_20101031213604.jpg 昆虫少年です。すみません・・またご無沙汰をしてしまいました。 写真はミヤマクワガタの2齢幼虫です。初夏の頃に地元の和歌山で採集したものからえた幼虫です。 ミヤマクワガタの飼育(採卵)についてよく耳にするのが「保冷材等を使用してケース内の温度を15℃位にまで下げる・産卵用マットは黒く色づいたよく醗酵したものが望ましい」などと云われているようです。 私の場合、飼育環境は室温が27℃(室温はエアコンで管理)マットは微粒子の醗酵の浅いものを使用します。 そして、細い材を1本、中央に埋め込みます。これで十分必要な数の幼虫をえることが出来ています。 野外においての私の観察では、ミヤマクワガタの幼虫はヒラタクワガタやノコギリクワガタの幼虫のように地下茎内部に食痕を残し潜り込んでいる姿を見ることはなく、土の中に棲んでいてクヌギやナラといった落葉広葉樹の立ち枯れの腐った地中の根の部分を外からかじって食べています。そのため根の先の細くなった部分であっても食料源にすることが出来るのです。 その生態は、他の根食いの大型種と混生する地域においては棲み分けを意味するものと私は考えます。 ミヤマクワガタの幼虫は、他のクワガタ虫の幼虫と比較して皮膚に生えている毛が少しだけ長いように思います。これは、地中生活において最大の天敵であろう地中生小型哺乳類等の捕食者の接近をいち早く知る上で役に立っているのではないかと私は想像しています。  もう少しミヤマクワガタのお話をしたいのですが、残念ながらお時間となってしまいました。 今日のところはここまでにいたします。 「オチ」も無くすみません。
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2010年10月20日

またまた、ご無沙汰してしまいました。

P1010463.jpg (H22,11月28日に再編集しました。) 昆虫少年です。すみません・・またご無沙汰してしまいました。 写真はスジブトヒラタクワガタです。「そんなのしってるよ!」って言われそうですね。 勿論、クワガタ虫が大好きな人にとっては、よくご存知のスジブトヒラタ。 まったく珍しい種類ではありません。クワガタ専門店に行けば何所でもご覧いただける品物 だと思います。でも初めて目にする人には、とても美しくとても変わったヒラタクワガタに見え ることだと想います。「上翅(前ばね)の太い筋がとても特徴的で美しいですね。」 スジブトヒラタは奄美大島・徳之島など奄美諸島にのみ分布するわが国の固有種だそうです。 飼育は簡単で、和歌山のように温暖な地域では成虫・幼虫共に一年を通して常温で飼育が可 能です。 飼育下では、夏に卵からふ化した幼虫は翌年の夏頃には新成虫になります。 幼虫の餌としては、クワガタ幼虫用飼料マットや菌糸ビンなどが専門店で売られています。 購入の際に詳しく使用法を尋ねると良いでしょう。親切に説明してくれる筈です。 どうですか?少しクワガタ虫に興味が出てきましたか?ではもう少しだけクワガタ虫のことを お話しますね。 クワガタ虫はコガネ・カブト虫と共に甲虫(こうちゅう)類の仲間です。 卵からふ化した幼虫・初齢幼虫(しょれいようちゅう)は、栄養をたっぷり摂ったのち皮を 脱いで2齢幼となります。2齢幼虫もまた栄養をたっぷり摂ったのち再び脱皮をして3齢幼 虫となります。これが終齢幼虫で芋虫形の姿はこれが最後となります。 幼虫での期間は終齢幼虫の時期が最も長く、十分な栄養を摂取した3齢幼虫は飼育マットや 菌糸ビンの中で、まゆ形の部屋・蛹室(ようしつ)を造って動かなくなります。 この伸びきったしわしわな黄色い状態を前蛹期(ぜんよう)といい、数週間から約一ヶ月の 期間の後に皮を脱いで蛹になります。 一見、ロウ細工の様な蛹は、芋虫形だった幼虫の頃 とは違い、頭・胸・腹とはっきりと区別がつきます。 そして、その姿はもうすっかりクワ ガタ虫の形をしています。 蛹の期間は、1ヵ月から2ヶ月ぐらいでしょう。 蛹は羽化が近づくと、大アゴ・頭部・前胸などが赤茶色に色づいてきて、ふ節の細かな部分 まではっきりと確認できます 数日後、脚(あし)が動きだしと思ったら羽化が始まります。 気長に数時間、観察していると前ばねの真っ白な美しい姿のクワガタ虫を見ることが出来ます。  そして体が完全にかたくなるまでには数日間を要します。 その間は触ってはいけません。 新成虫は最低でも羽化後、一ヶ月ぐらいは触らないのが望ましく思います。 このように芋虫形の幼虫から蛹の期間を経て全く姿、形がちがう親に成ることを完全変態とい います。完全変態の昆虫は甲虫の仲間だけではありません。ご存知のように蝶や蛾も芋虫から 蛹になり、全く姿、形の違う親になりますね。これを完全変態というのです。 それから意外なところでは、アリ地獄・ウスバカゲロウの幼虫も完全変態の昆虫です。 私などは、子供の頃、このアリ地獄をよく持ち孵って飼ったものです。餌に蟻やハエをやり続 けるとそのうちに砂の中にとても硬い小さな球形の塊(砂を糞で固めた蛹室)を造ります。 割って見ると背をまるめるようにとても窮屈な状態で蛹が収まっていたのが印象的でした。 では本日はこれぐらいにしますね。また昆虫の話させてくださいね。 では、変態〜とまれ!
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2010年10月11日

すみません・・

20101011195206ee2.jpg すみません・・なかなか時間がとれなくて。ご無沙汰してしまいました。。 写真は「ラフェルト」のこぎりくわがたです。きれいですね!偶然、うまい具合に脱皮して間もないところを激写!?したものをみなさんに見てもらいたくて保存していました。のこぎりくわがたの仲間は様々な多様性を持ち、日本以外でもアジア・東南アジアからアフリカにかけて、主に亜熱帯・熱帯の森に広く分布しています。 ものの2〜3cmにも及ばないものから、10cmを軽々と超える大型のものまでいます。 私もフローレス島の「オオキバノコギリクワガタ」ギラファのこを飼育していますが、毎年、11cmを超える 大きなものが羽化します。あ!そうそう、フローレス島と言えば!皆さんもご存知のとおりコモドオオトカゲが 有名ですね。体調3メートルを超える世界最大のトカゲですね。イノシシや水牛まで襲う獰猛さはコモドドラゴ ンの異名に似つかわしく思います。テレビのバラエティ番組で眉毛の凄く濃い中学生の女の子が、このオオトカ ゲに追われているのを見たときは唖然としました・・
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